~F4ラウンジ~
F4卒業式
「うわぁ~!みんなすっごく似合う!!!か、かっこいい///」
「入学式以来じゃね」
「ったり~な」
「牧野、ホントわがまま」
「せっかく制服があるのに着ないなんて勿体無いじゃん!」
牧野、1人ではしゃぎ過ぎ…
って次は何するの?
「ねぇ~写メ撮ろ!」
「「「ゲッ!」」」
「だってF3の制服姿、激レアだよ!ほら、みんな立って」
F3のショットで1枚
それぞれ牧野と2ショットで…
「あきら」
「なんだ、類?」
「俺の携帯で牧野と撮って」
「オイオイ…」
「ま~きの!もう一回撮ろ」
「うん!」
牧野が俺の腕を組み
パチッ!
「お前ら何やってんだ」
牧野の手がビクッとすると、俺の後ろに隠れた
「よぉ~司、久しぶりじゃん」
「あぁ」
「一応、卒業式だけはって感じか」
「いや、これからNYに行く」
一瞬、司が俺の後ろに隠れている牧野に目を向けた
また牧野がビクッとする
「「はぁ?」」
「そういう事だ、じゃ~な!」
「なっ…」
「おい、司!」
俺は牧野の頭をクシャっとやると、そのまま司を追いかけた
「司!」
「お~類か」
「牧野はいいの?」
「うるせ~女か…んなヤツどうでもいい」
「司、後悔するかもよ」
「あぁ?類にでも誰にでもくれてやる、じゃ~な」
司…
後で思い出しても知らないよ
悪いけど、もう遠慮はしないから
これからは俺が牧野を…
~非常階段~
道明寺がNYに行ってしまった
卒業式の日に、突然現れた時は正直ビックリしたけど、思ったより悲しくはなかったかな
多分…
ギィ~バタン!
「ま~きの!」
「花沢類!大学は?どうしてココに?」
「牧野がいるから」
「エッ!?」
「ここに来れば牧野に会えるから…大学に行ったって来るよ」
「ホントに?嬉しい♪」
その笑顔…
ホント牧野は解かってないね
チュッ!
「わぁ///ああああ///」
「前に言ったでしょ、牧野が可愛い顔するからいけないんだよ」
「は、花沢類///」
真っ赤な顔をしている牧野の腕を引き、抱き締めた
「エッ///どどどどうしたの?」
「ククッ、充電」
「ああああの///」
牧野を離し、顔を覗き込むと、さっきより更に真っ赤になってパクパクしてる
牧野の頭をクシャってやって
「じゃ~行ってくる」
「ヘ、ヘッ?ど、どこに///」
「ククッ、内緒」
ポカンと口を開けてみている牧野に手を振り、俺は花沢物産へと向かった
たしか父さん、日本に帰ってきてるはず…
社長室に行くと、社長秘書の前田さんがビックリした顔で俺を見た
そりゃ~ビックリするだろうね
俺が会社に来たの初めてだから
「る、類様」
「父さんいる?」
「あ、はい」
コンコン
「社長、類様がお見えですが…」
「ん?類が?…通してくれ」
「失礼します」
俺が中に入る
…。
父さんまでそんな顔しなくてもいいんじゃない?
「ど、どうしたんだ、類…お前が会社に来るなんて」
「父さんにお願いがあって来ました」
「ん?」
「俺に花沢物産の仕事を教えて下さい。誰にも負けない力が欲しいんです」
「…」
「お願いします」
「…解かった」
「有難うございます」
俺は会社を出て花沢物産ビルを見上げた
俺は司のようにはしない
誰にも反対されないように、まずは自分に力をつける
牧野の側にいられるように…
~花沢物産社長室~
「前田」
「はい」
「類の身辺を調べてくれ」
「畏まりました」
あの類が…
しっかりとした意志の強い目をして
何が類を変えたんだろう…