ホントいつ来ても、すっごい部屋だよね
いったい何部屋あんのよ
「ねぇ~道明寺、あたしなんかとただ話するだけなのに何か勿体なくない?こんな豪華な部屋じゃなくてもさ」
「マスコミがうろうろしてっから仕方ねぇ~だろ」
まぁ~メープルなら完全にマスコミはシャットアウト出来るけどさ
「それに日本にいる間は俺がここに泊まってるから勿体なくもねぇ~だろ?」
いやいや
あんた一人で泊まってる事が既に、勿体ないから
「っていうか、あんた邸があるんだから、わざわざここに泊まらなくてもいいじゃない!」
「さっきも言ったろ、お前と泊まる為にこっちにしたんだよ。邸だとタマとかいてうるせ~からな」
はぁ~?
ホントあんたって…
「あのね、何であたしがあんたと泊まらなきゃいけないワケ?あたしは…」
「ったく、いちいちうるせ~な。腹へってんだろ、こっち来い!適当に用意させたからよ」
エッ!?
わぁ~!
すっごい料理♪
で、でもさ…
「ど、道明寺、すっごく美味しそうだけど、二人じゃ食べきれないんじゃない?」
「細かい事気にすんな!早く食べようぜ」
う、うん…
でもまっいいか!
フフッ、美味しそう♪
では、いただきま~す!
「ホント美味しいよねぇ~、あたしって幸せ者だよ」
「フッ、お前、相変わらずうまそうに食うな。昔もそうやって食ってしな」
「人間そうそう変わらないからね!ほら、道明寺も食べなよ」
エッ…道明寺
やだ…
いきなりそんな顔して…
「牧野は変わっちまったじゃねぇ~かよ…それともホントは類じゃなくって変わらずまだ俺の事が好きなのか?」
道明寺…
「ごめんなさい…」
ホントに類が好きなのか?
今の類との状況を気にして、我慢してんじゃねぇ~のかよ
「何でだよ…確かに記憶を無くした時に、牧野に辛い思いをさせたけどよ、あの、あの島で牧野が言ってくれたのはウソだったって事じゃねぇ~よな?」
あの島…
そう、あたしはあの時、道明寺と離れたくない
何があっても乗り越えていくって言った
「あの島で言った事はウソじゃないよ。あの時はホントに心から道明寺が好きだった」
「だったら何で類といるんだよ」
花沢類は道明寺と一緒にいた時も、あたしにはなくてはならない…
空気みたいな、あたしの一部のような存在
道明寺の事が本当に好きだったけど、きっとその時も心の奥に花沢類がいたんだと思う
「花沢類は道明寺が記憶を無くして本当に辛い時に、変わらずあたしを支えてくれたの。花沢類が傍にいてくれたから立ち直る事が出来て…」
その時、ホントのあたしの気持ちに、気づいてしまったんだよね
「だから類と付き合ったのか?どうせ類からコクられて今まで支えてくれたからって断れなかたんだろ。んなのただ同情しただけじゃねぇ~か」
「ち、違うよ、道明寺。花沢類が傍にいてくれて、あたしが花沢類を好きになってしまったの///」
「傍にいれば好きになってくれるのか?じゃ~これから俺が牧野の傍にいてやるから、もう一度俺を好きになれよ」
道明寺…違うの
そんなんじゃないんだよ
「傍にいれば好きになるワケじゃないよ、道明寺」
「じゃ~どうすれば俺を好きになってくれんだよ!俺の事が好きだったよな、何で記憶を無くしただけで気持ちが離れんだよ」
「離れたワケじゃない…道明寺の事は今でもずっと好きだよ。でもね、それ以上に花沢類を好きになってしまったの…大切な人なの」