~美作邸~
「ねぇ~牧野」
はい…
「邸に着いたよ」
邸ですか…
「ダメだ、類。取り敢えず連れて来い」
ククッ、そんな放心状態にならなくても
「つくし~会いたかったよぉ~!」
ウゲッ!
く、苦しい…
あ、あれ、滋さん…
エッ!?
ここ…美作さんの邸!?
たしかあたし大学にいて…
「は、花沢類!!!」
「なに、牧野」
「あ、あんたって人は!」
「美作さん!西門さんも!あんたら、な、なんで大学に来るのよ!!!」
「あれ?行っちゃいけなかった?」
「花沢類!あんたはもっと悪い!!!人前でキ、キスなんかして///」
「ククッ、牧野、顔真っ赤だよ、可愛い」
「か、可愛いって///」
あ~もう!
どうするのよぉ~
せっかく平穏な学生生活を過ごしていたのに!
ま、また注目浴びる生活なんて…
花沢類がキ、キスなんかするから、余計に大変に…
「おい、牧野」
「な、なによ、美作さん」
はぁ~
あんたらホント信じられない
キッ!!!
「全部、聞こえてるから」
「なにが!!!」
「お前の考えてる事、すべて解ったから」
ハッ!
またヤっちゃった!?
あ~もう///
「ねぇ~、ニッシー達、つくしの大学に行ったの?じゃ~滋ちゃんも遠慮なく行こう♪桜子もだよ!」
ままま待って、滋さん…
あなたは大河原財閥のご令嬢ですよね…
こ、これ以上目立つのは…
「もちろん行きますとも!先輩、カッコいい男性、沢山います?」
だ、たから待ってよ…
桜子、あんただって、超有名な家柄のお嬢様でしょうが!
「牧野、ククッ、諦めた方がいんじゃない」
「は、花沢類が一番悪いんじゃない!」
「牧野は俺らなんか行かなくても既に有名人じゃん」
「どうして!?あ、あたし何もした覚えは…」
ククッ
大学に入って半年間、全然気がつかないなんて
大学に入る前からなのに…
牧野ってホント鈍感
「お前さぁ~自分が特待生っつうの忘れたのか?」
「それくらい解ってるわよ、西門さん」
「じゃ~特待生ってどれくらい注目されてるのかも知ってるよな?」
「えぇ?注目なんてされてるの!?」
「「はぁ~」」
「もう先輩、そんな話はおしまいにして、美作さんのお母様が焼いてくださったクッキー食べません?」
そんな話って、桜子…
でも美味しそう♪
「桜子の入れた紅茶も飲みたい!」
「はいはい、今入れますから」
ククッ
牧野、子供みたいに…ホント可愛いよね
「類、なに牧野見て微笑んでんだよ」
「別にいいじゃん、総二郎」
「ホントお前らラブラブだよな!牧野も司の時とは大違いだし」
あきら、司と比べないでくれる
「おい、なに今度はムッとしてんだよ」
「あきらが悪いんじゃん」
「はぁ?俺なにかしたか?お~い、牧野!お前こっち来い」
あきら何ごまかしてるの
「なに、美作さん」
「牧野がいないと類、不機嫌になるから、頼むからお前ここにいてくれ」
「ハハハッ、花沢類が不機嫌って…もしかして眠いとかなんじゃないの?」
牧野、あんたまで三年寝太郎とか言うんじゃないよね
「そうか、眠くて不機嫌なのか、類は」
「三年寝太郎だからね、花沢類は!ハハハッ」
牧野、お仕置き確定ね
「牧野」
「なに?花沢類」
チュッ!
「ななな///」
「おやすみのキス、眠いから膝枕して」
今はこれで我慢してあげる
後できちんとお仕置きするから