Uneasiness④-5


~美作邸~

「ねぇ~牧野」

はい…

「邸に着いたよ」

邸ですか…

「ダメだ、類。取り敢えず連れて来い」

ククッ、そんな放心状態にならなくても

「つくし~会いたかったよぉ~!」

ウゲッ!
く、苦しい…
あ、あれ、滋さん…

エッ!?
ここ…美作さんの邸!?
たしかあたし大学にいて…

「は、花沢類!!!」
「なに、牧野」
「あ、あんたって人は!」
「美作さん!西門さんも!あんたら、な、なんで大学に来るのよ!!!」
「あれ?行っちゃいけなかった?」
「花沢類!あんたはもっと悪い!!!人前でキ、キスなんかして///」
「ククッ、牧野、顔真っ赤だよ、可愛い」
「か、可愛いって///」

あ~もう!
どうするのよぉ~
せっかく平穏な学生生活を過ごしていたのに!
ま、また注目浴びる生活なんて…
花沢類がキ、キスなんかするから、余計に大変に…

「おい、牧野」
「な、なによ、美作さん」

はぁ~
あんたらホント信じられない
キッ!!!

「全部、聞こえてるから」
「なにが!!!」
「お前の考えてる事、すべて解ったから」

ハッ!
またヤっちゃった!?
あ~もう///

「ねぇ~、ニッシー達、つくしの大学に行ったの?じゃ~滋ちゃんも遠慮なく行こう♪桜子もだよ!」

ままま待って、滋さん…
あなたは大河原財閥のご令嬢ですよね…
こ、これ以上目立つのは…

「もちろん行きますとも!先輩、カッコいい男性、沢山います?」

だ、たから待ってよ…
桜子、あんただって、超有名な家柄のお嬢様でしょうが!

「牧野、ククッ、諦めた方がいんじゃない」
「は、花沢類が一番悪いんじゃない!」
「牧野は俺らなんか行かなくても既に有名人じゃん」
「どうして!?あ、あたし何もした覚えは…」

ククッ
大学に入って半年間、全然気がつかないなんて
大学に入る前からなのに…
牧野ってホント鈍感

「お前さぁ~自分が特待生っつうの忘れたのか?」
「それくらい解ってるわよ、西門さん」
「じゃ~特待生ってどれくらい注目されてるのかも知ってるよな?」
「えぇ?注目なんてされてるの!?」
「「はぁ~」」
「もう先輩、そんな話はおしまいにして、美作さんのお母様が焼いてくださったクッキー食べません?」

そんな話って、桜子…
でも美味しそう♪

「桜子の入れた紅茶も飲みたい!」
「はいはい、今入れますから」

ククッ
牧野、子供みたいに…ホント可愛いよね

「類、なに牧野見て微笑んでんだよ」
「別にいいじゃん、総二郎」
「ホントお前らラブラブだよな!牧野も司の時とは大違いだし」

あきら、司と比べないでくれる

「おい、なに今度はムッとしてんだよ」
「あきらが悪いんじゃん」
「はぁ?俺なにかしたか?お~い、牧野!お前こっち来い」

あきら何ごまかしてるの

「なに、美作さん」
「牧野がいないと類、不機嫌になるから、頼むからお前ここにいてくれ」
「ハハハッ、花沢類が不機嫌って…もしかして眠いとかなんじゃないの?」

牧野、あんたまで三年寝太郎とか言うんじゃないよね

「そうか、眠くて不機嫌なのか、類は」
「三年寝太郎だからね、花沢類は!ハハハッ」

牧野、お仕置き確定ね

「牧野」
「なに?花沢類」

チュッ!

「ななな///」
「おやすみのキス、眠いから膝枕して」

今はこれで我慢してあげる
後できちんとお仕置きするから