贅沢な悩み④


やっぱりいない・・・


お昼もずっと非常階段にいたのに花沢類、来なかったし

何故か朝も昼も道明寺がいたんだけど

花沢類、どうしちゃったんだろう

今日はお休みなのかな

あっ、もしかするとカフェにいるのかもしれない



「おっ、牧野どうした?俺らが誘わないのにカフェに来るなんて珍しいな」


だってここのカフェ、飲み物1つでも高いから一般庶民のあたしにはそうそう来れないでしょ


「非常階段に花沢類がいないから、ここかなって思ったんだけど」

「類に用でもあるのか?」

「べ、別に何にもないけど」

「今日は朝から来てないぜ」


そうなんだ・・・

この時間だと今日はもう来ないのかもしれない


「じゃ、あたし授業があるから行くね」

「おう、頑張れよ」

「あんた達もたまには授業を受けなさいよ」


何か花沢類がいないとつまらないって言うか・・・寂しいな

明日はきっと来るよね


「まだ半日しか経ってないのに、もう反応しましたね、先輩」

「おう、桜子。やっぱり類が本命か」

「そうですね。近くにい過ぎて気がつかないだけですから」

「一週間後、類に会った時の牧野の反応が楽しみだな」

「私は一週間後、道明寺さんが先輩を諦められるかが心配ですけど」



げっ!

何で道明寺が教室の前にいるのよ


「牧野、何処に行ってたんだ!」

「あたしが何処に行こうが道明寺には関係ないでしょうが」


何で今日は花沢類じゃなくて、道明寺ばかりに会うんだろう


「わざわざ俺様が会いに来てやったんだから少しは嬉しそうな顔しろ」

「はぁ?何言ってるの。もう授業が始まるんだから早く行ってよ。あんたがいると騒がしくて授業にならないでしょ」

「チッ、解ったよ。また帰りに来るからな、じゃ~な」


あっ、ちょっと・・・


まったくもう!

ホント俺様なんだから

来たらまた大騒ぎになっちゃうでしょうが!