よし!
これで年内の翻訳の仕事は終ったし、大学の勉強も3日分こなして
後は明日、花沢類が帰国するのを待つだけ
コンコン
「つくしです。翻訳した書類をお持ちしました」
「はい、どうぞ」
「失礼致します」
うわぁ~
もう10時すぎてるよね!?
秘書の前田さん、こんな時間まで仕事なんだ…
そっか
年末年始はパーティーが沢山あって、なかなか仕事にならないもんね
「つくしさん?」
「あっ、すみません…」
前田秘書に書類を渡す
もうかなりの翻訳をしてるけど、こうしてチェックされている時が一番イヤなんだよね…
「つくしさん、お茶でも飲もう。前田、少し休憩だ」
加代さんがお茶を持ってきてくれた
「どうだ前田、つくしさんの翻訳は」
ゲッ!
花沢社長…
今聞かなくても…
「申し分ないですね。仕事も速いですし、チェックする必要もないと思います」
ホ、ホントに?
お世辞なんじゃ…
「ククッ、つくしさん、もう少し自分に自信を持ってもいいんじゃないかい」
「あの~あ、ありがとうございます」
「大学の前期でも一番だったらしいですね!私よりずっと優秀ですよ、つくしさんは」
ななな///
今日はどうしたの???
「そ、そんな持ち上げないで下さい///」
「ハハハッ、明日は類が帰って来る。仕事も勉強も忘れてゆっくりしなさい」
「は、はい、ありがとうございます」
何かさ、よく考えてみたらこの状況って…
「なぁ~牧野、類の飛行機、何時に着くんだ?」
「…」
「なにムシしてんだよ」
「つくし~!クッキー食べようよ」
「…」
「どうしたんですか、先輩、黙り込んじゃって」
「なになに、つくしちゃん、もしや2人きりで再開したかったとか?」
キィッ!
つ、つくしちゃん言うな!
まったく西門さんは
「おいおい牧野、ホントどうしたんだよ」
きっと解ってくれそうなのは美作さんくらいかも…
「あ、あのさ…この状況って花沢類がフランスに行った時と同じなんだけど…」
「それがどうしたんだよ」
はぁ~
ホント解ってないよ…
「とっても有名なあんた達が揃って行動するとマスコミも動くでしょうが!」
「そりゃ~仕方ねぇ~だろ。気にすんな、つくしちゃん!」
バコッ!
「さっきからつくしちゃん言うな!西門~!!!」
「痛てぇ~な、ケリいれる事ないだろ」
ふん!
ちっともあたしの気持ちなんて解ってくれないんだから
「牧野、そんなに怒んなよ。どっちにしろ類が帰国すんだ、マスコミもそれくらい解ってるだろ」
うぅ…
だって美作さん、またマスコミの餌食になるなんて
「大丈夫だよ、牧野。俺らがガードすっから」
に、西門さん…
「あ、ありがと…西門さん、さっきは蹴ってごめん…」
「急に素直になって気持ち悪り~な」
キィッ!
まったく、せっかく人が…ブツブツ
「でも先輩、これを機会にラブラブアピールするのもいいんじゃないですか」
な、なに言ってるの
桜子///
「そうだよね、今まで類君、他の女に取られちゃってたんだから、ここで牧野つくし健在!って見せつけるのもいいよねぇ~」
「おっ!それいいかもな」
「そうしようぜ、牧野」
っていうか
あたしで遊ぼうとしてない?
「まずは涙を流しながら抱きついてキスだな、牧野」
ったく、あんたら…
「そんなの、絶対にやらないつ~の!!!」