~再び英徳カフェ~
みんなに話し終えると
「司の記憶ったってな、簡単に戻らないだろ」
総二郎、いつも戻るかなんて解らないよ
もしかしたら明日かもしれないし…
「戻ったとしても、この間牧野言ってたじゃないか、何も変わらないって」
そうだけど…自分の事より他の人の心配する牧野だから
「鉄の女がこれから何をしてくるかも心配だよな」
「○○大学の特待生はどこの企業でも欲しい人材だしな、いっそのこと婚約しちまえば良かったんじゃね」
「そういう訳にはいかないよ」
「すべては牧野先輩次第ですかね。私はもう牧野先輩が苦しむ姿は見たくないです…先輩には幸せになってもらいたい」
桜子が言う通り、牧野が苦しむ姿は、みんなもう見たくないだろう
俺が早くしっかりしないと…
~道明寺オフィス~
「西田」
「はい、社長」
「司にもう遊びは終わらせて頂戴」
「はい」
「女性に会う時間があるのなら、その時間はすべて仕事と学業に…それと専門の医者を集めて必ず記憶を取り戻す事」
「はい、畏まりました」
~○○大学~
『キャ~!』
『なんでこの大学にいるのぉ~!』
『カッコいい!!!』
図書室に向かおうと門の近くを通ると、ものすごい人の数
それもみんな女の人…
「ま~きの」
エッ!?
誰か呼んだ?
キョロキョロ
「何やってんだよ、牧野こっちだよ!」
な、何か嫌な予感…
「牧野、無視すんなよ」
はぁ~
やっぱり…
大学に入ってから平穏な日々を送っていたのに…
「牧野、迎えに来た」
あっ///
天使の微笑み///
手を差し出され、自然と手を繋いだ
『キャ~!!!』
ハッ!
み、みんなの前だった
「ククッ、久々にあきらん家に集合、行こ」
「あの~牧野さん、これから俺達と図書室に…」
ゲゲッ!
わ、忘れてた…
「ああああの…」
「花沢物産専務と美作商事…茶道の西門流…牧野さんもの凄い方達と…」
あわわわ!
「悪いけど牧野は俺のものだから、牧野行くよ」
チュッ!
『キャ~!』
な、何事が起こったんだろう…
気がついたら美作さんの邸に着いていた