飛行機の時間が近づいていたけど、花沢類はどうしても会議が外せなくて、秘書の人に空港へ送って貰った
会社での別れ際
「牧野、これ」
「エッ、ピアス!?あたしピアスの穴、あけてないよ」
「俺が今までしてたヤツ…母さんのなんだ。牧野に持っていて欲しくて」
お、お母様の!?
そんな大事な物…
「ダ、ダメだよ、大切な物なんだから花沢類が持ってないと」
エッ…あっ…
うんん…ん
いきなり花沢類からの深いキス
んん…ふんん…
唇をゆっくり離すとあたしの目を覗き込んだ
「大切な物だから牧野に持っていて欲しいんだけど」
「う、うん///解った。ちゃんと大事にする」
もう一度深いキスを落とし
「送れなくてごめん。牧野、愛してる」
そういって会議に戻っていった
~日本~
『大河原、遅くに悪い。なぁ~牧野知らないか?』
『あきら君、つくし?この時間なら花沢邸にいるんじゃない?』
『携帯、つながらねぇ~んだけど…類のヤツも』
『何かあったの?』
『あぁ、まったく類は何してんだ…類のスクープが朝一で出るらしい』
『あきら君、それFAXくれる?私、花沢邸に連絡してみる』
「つくし~♪」
ウゲッ!
く、苦しい…
「滋さん、その辺で止めないと」
はぁ~はぁ~
さ、桜子と…滋さん…
何でこんなトコにいるの?
「牧野、俺らに黙って行くなよな」
西門さん、美作さん…
「先輩にしては大胆でしたね、そんなに花沢さんに会いたかったんですか」
さ、桜子///
「類君、元気だった?」
「あ、うん///み、みんな知ってたんだ」
「まぁ~な、取り敢えず空港出ようぜ、またマスコミがいたらうるせ~し」
「あっ、うん。みんな迎えに来てくれてありがとう」
滋さんのトコのリムジンに乗り込むとすぐ、週刊誌を渡された
「牧野、類と会って来たんだからおそらく知ってると思うけど、気にすんなよ」
美作さん?
な、なんだろ…
週刊誌をペラペラ捲ると花沢類の文字が…
「つくし?」
心配そうに滋さんがあたしを覗き込む
多分、あの日
玲奈さんをマンションの下に送りに行った時の…
花沢類を見上げる玲奈さんの頭を花沢類が撫でている写真
「心配しないで、大丈夫だよ!ここに載ってる女の子、玲奈さんって言って、花沢類のいとこなの。あたしも向こうで会ったし」
そう説明するとみんなホッとしてた
でもね、玲奈さん…
花沢類の事好きみたいだから少し心配なんだけど…