『きゃ~!F4の美作様よぉ~』
『いや~ん、すっごくカッコいい!』
超優秀なT大でも女の子の反応は、変わらないんだな
一応、微笑んでおくか
俺って優しいからね、女性には
『きゃ~!!』
はぁ~参ったね
ホント煩い…
「あれ、美作さん、こんなトコで何やってるの?まさか女あさりに来たとか?フフフッ、ここには人妻あまりいないと思うけど」
チッ!
まったく誰のせいで来たと思ってんだよ
「牧野、ちょっと来い!話があるから」
「は、話って、なななに?」
その反応は何で俺が来たか、ちゃんと解ってるみたいだな
「エッ!?あっ…ちょっ…」
『イヤ~!なんでぇ~牧野さんだけぇ~ずる~い!』
「いいから牧野、早く乗れ!自宅に行って」
「はい、畏まりました」
あれ?
何であきらが牧野と一緒にいるの
腕なんか掴んじゃって、どこ連れていくつもり?
「あのさ、み、美作さん、は、話ってなにかなぁ~」
はぁ~白々しすぎるぜ、牧野
「ゆっくり聞かせてもらうから家についてからな」
まったく、何でいつもいつも…
俺が巻き込まれなきゃいけないんだ!!
~数時間前~
「美作専務、来年度の新入社員リストが出来上がりました」
「うん、そこに置いておいて」
どうせ見たって、頭でっかちの男か、女ギツネしかいないんだから
「はい、畏まりました。美作専務、今回は優秀な女性が一人入社しますよ」
へぇ~
顔が伴わない優秀な女ギツネだろ
興味ないね
「英徳高校を卒業してT大学、それも経済学部卒業予定で学部内でトップクラス」
英徳高校卒業…ふ~ん、俺と一緒じゃん
T大学…経済学部
…って
「ん~写真を見る限り、とても可愛らしい女性ですね!でも不思議なんですよね、こんな優秀な人が美作商事しか受けてないなんて」
ちょっと待ったぁ~!
「それ貸して!」
ゲゲッ!
おいおい、どういうつもりなんだよ
「うちしか受けてないって本当か?」
「あっ、はい」
ケンカでもしたのか?
頼むから俺を巻き込まないでくれよ
「もしかして美作専務のお知り合いの方ですか?」
知り合いもなにも…
まったくなに考えてんだ
「あぁ、悪い、ちょっと出掛けてくる」
これが数時間前の出来事
そして
俺がT大学に行った理由