~Rui~
涙のあとを残しながら、怒ってる牧野を抱き寄せた
「牧野が一生懸命頑張っている時に傍にいてあげられなくてホントごめん」
俺がそう言うと牧野は深く深呼吸をし、俺の目を見て
「あたしは日本で花沢類の傍にずっといられるように、みんなから認められるように精一杯努力する。だから花沢類もあたしに負けないようにフランスで頑張って!」
「牧野…」
「大丈夫!あたしは雑草のつくしだよ、どんな事があったってへこたれないんだから!」
「ククッ、ありがと」
一生懸命に涙を堪えて笑顔を見せる牧野
頬を撫でもう一度抱き締めた
「お前らさぁ~俺達がいるの忘れてんじゃね?」
あっ
そういえばみんないたんだっけ…
でも最初は2人で来る予定だったんだから、別にいいでしょ
「先輩、いくら寂しいからって、こんなトコで止めてくださいね」
ドン!
「ななな///さ、桜子、する訳ないでしょうが///」
「牧野、痛い」
「うわぁ!は、花沢類ごめん…もう、桜子が変な事言うから///」
ククッ
牧野、慌てちゃってホント可愛い
チュッ!
軽くキスをした
「はははは花沢類///」
ホント牧野をからかうのって面白い
また更に真っ赤になってる
クククッ
「おいおい、ラブラブなのは解かったから、類もいい加減にしとけって」
「でもよ~牧野ってホントからかいがいがあって面白いよな、類」
「ククッ、まぁ~ね」
「ちょ、ちょっとからかってたの、花沢類!!!」
牧野、またそんな顔すると
プッ!
「先輩、もう百面相は止めにして
そろそろ部屋に行きません?」
「さ、桜子!滋さんもそんな笑わなくたって…ゆ、優紀まで…」
「ハハハッ、んじゃ~部屋行こうぜ!」
「牧野、後で2人きりにしてやるから、今は飲みなおすぞ」
「西門さん///」
総二郎、ホントに後で解放してよね
牧野といられるの、後数日しかないんだから
なんで、どうしてこうなるの
牧野、酒弱いの知ってるよね
「牧野、大丈夫?」
「う…うん…滋さん、もう飲めない…」
ったく
大河原飲ませすぎ
「ほら牧野、ベッド行こ」
うん!?
牧野がいきなり抱きついてきた
「フフッ、抱っこして」
はぁ~牧野、俺だからいいけど…
フランスに行ってる間、牧野はお酒禁止ね
抱きついて、そのまままた眠ってしまった牧野を抱きかかえ、寝室に連れて行く
「キャ~!類君、王子様みたい♪」
「本当につくし、愛されてるって感じですよね」
ったく
うっとり見てる場面じゃないでしょ、2人とも
牧野をベッドに寝かせ、部屋に戻った
「なぁ~類、俺らがいない時、牧野に酒飲ませるの危険じゃね?」
っていうか、今も飲ませすぎだから
「でもあきら君、大学って言ったらコンパとか合コンとかいっぱいあるよ♪」
「今まで行ったなんて話、牧野から聞いたことないぜ」
ククッ、そんなの…
「当たり前ですよ、西門さん。花沢さんが牽制してるんですから…誰も立ち向かおうなんて考えないですって」
そういう事
総二郎も優紀ちゃん、女子大だからって油断してると、他のヤツに持ってかれちゃうよ、ククッ
「類に立ち向かうヤツって言ったら、司ぐらいか…未だにしつこく西田さんがうろうろしてるしな」
俺の一番の心配はそこ
「みんな悪いけど…大河原、あんたは特にお願い」
「類君、任せてぇ~♪」
ホント大丈夫かな…なんか余計心配になってきた
「花沢さん、大丈夫ですよ。みんなで守りますから。ただ先輩の為に、たまには帰って来て下さいね」
「うん、ありがと」