「花沢類!」
なんで牧野がこんな所にいるの?
もしかして司と一緒…
「牧野、司は?」
「道明寺?NYにいるんじゃない?」
いるんじゃないって…
「っていうか、花沢類、久しぶりに会えたのに何で最初に道明寺なのよ!キャ!」
「牧野、会いたかった」
まさか牧野が会いに来てくれるなんて思ってもみなかった
「あ、あたしも花沢類に会いたかった///で、でもね、こんな所でこの抱擁は///」
ククッ、ごめん
体が勝手に動いちゃって
「牧野、キレイになったね」
悔しいけど、司のお陰かな
「は、花沢類がそんなお世辞が言えるようになったなんて、ビックリだよ///」
「ホントの事だけど。牧野、時間あるの?部屋行く?」
「うん!今あたし、フランスに住んでるから時間ならたっぷりあるし」
NYじゃなくてフランスに住んでるの?
確か半年前にもらったバースデーカードはNYから送って来てたよね
「司とフランスに住んでるの?」
「さっき言わなかったけ、道明寺はNYだって」
っていうか、意味全然解らないんだけど
「取り合えず部屋行こ。ゆっくり話聞きたいし」
「うん!」
「フフッ、こんなに広いのに相変わらずシンプルな部屋なんだね」
「寝るだけだからね。適当に座って、紅茶飲む?」
「あっ、いいよ、あたしが入れるから。キッチン借りるね」
「あい」
司もいないし、いい機会なんだけど
まずは牧野の話を聞いてからかな
まさか司と別れたなんて事はないだろうから
う~ん、考えられるとしたら、司の母ちゃんに言われて仕方なく道明寺フランス支社勤務になったとか
ククッ、だとすればきっと司、暴れたんだろうね
「花沢類、何だか楽しそうだね!」
「もちろん牧野に会えたからね」
「ハハハッ、そ、そうなんだ///」
牧野可愛い、クスッ
「それで何で牧野だけ、フランスに住んでるの?」
あれ?
どうしたの、急に真っ赤になって俯いて…
「牧野?」
「あっ、うん…え~とね、そのぉ~花沢類…花言葉、知ってる?」
花言葉?
少しは知ってるけど、それとフランスに住んでるのと関係があるの?
「なんの花?」
「赤い…チューリップ///」
もちろん知ってるよ
だって俺が牧野に想いを込めてあげた花だから
「NYで牧野にあげた花だよね」
「う、うん///それと…あたしが花沢類に送ってたバースデーカードの絵も///」
毎年、赤いチューリップだったけど…まさかね
「ねぇ~牧野、NYで道明寺邸に住んでたよね?司とは上手くいってるの?」
「花沢類…やっぱり知らなかったんだ。そうだよね、ずっと電話繋がらなかったもんね」