秘密①


プルルル…
プルルル…

あれ?
めずらしい…西門さんからなんて

『もしもし西門さん、どうしたの?』
『遅くに悪いな、牧野にちょっとお願いがあってな』

西門さんがお願い?
なんか悪い予感がするんだけど…

『何か変な事企んでるんじゃないでしょうね?』
『まったく牧野、それじゃいつも俺が悪さしているみたいじゃね~か』
『だってホントの事でしょ』
『はぁ~別にいいけどよ。でも今回は違うから。とにかく人助けだと思って協力してくんない?』


遊び人の西門さんが、いつも遊んでいるような女の人じゃなく、すっごく真面目な女の子、きっと優紀みない娘かな?に手を出して、真剣になられちゃって付き纏われてるらしい

まぁ~自業自得ってヤツなんだけど

それで断る理由に、本当はきちんとした女性と真剣に付き合っているからって言ったらしく
それでも納得してくれなくて、本当に付き合っているか数日間、西門さんを見張って納得してからじゃないとって事らしい
どうせならその娘と真剣に付き合っちゃえばいいのにって思うんだけど…

まぁ~あたしも道明寺と別れた時に、西門さんには散々お世話になったから、今回は協力するけどね
でもこれに懲りて少しは真面目になってくれればいいんだけど…


ピンポン!

「は~い!うぉ!に、西門さん」
「一応彼女だからな、迎えに来た。打合せもあるしな」
「あっ、うん、ありがと」

ひゃ~
朝からこんな高級車で、登校なんてお嬢様みたいだよね♪
フフフッ

「じゃ~牧野、打合せすっから」

あっと…忘れてたよ
そうそう偽りの彼女役ね

「まずは皆には絶対に内緒な」
「エッ?なんで」
「んなの、俺が恥ずかしいからに決まってんだろ」

ハハハッ!
そうだよね
西門さんが失敗したなんて皆に知れたら…プッ!

「そんなに笑ってんじゃねぇ~よ、まったく…」
「ハハハッ、ごめん、ごめん」
「じゃ~次な、俺が手を繋いでも、肩を組んでも自然にしてろよ」
「エッ?そ、そんなのムリ///」
「ったく即答すんなよ…赤面は許すけど出来るだけ自然にするように努力しろ」

な、なに命令してんのよ
言っとくけど、そっちがお願いしてきたんだからね!

「牧野、随分と反抗的な目だな。俺が今までお前にどれだけしてやったか・・・」
「はいはい、感謝しております。今回も喜んでやらせて頂きます」
「なんかムカつくけど、まっいいか。最後は非常階段には絶対に行くなよ」
「どうして?」
「バカかお前は。類と一緒にいる所なんか見られたらお終いじゃね~か」

あっ、そうか、でもそれは何かヤダな…
花沢類といられないなんて

「よし、牧野行くぞ。数日間、大事にしてやるからな!」

なっ////
もう西門さんったら