Uneasiness⑥-4


少し遅い朝食を取っていると、花沢類を見送る為にみんなが花沢邸に来た

「なにお前ら、まだ朝食食べてんのかよ」
「あきら、決まってるだろ、今日は朝までってか」

ななな///
に、西門さん
あ、朝からなに言って…

「まったく先輩は…そんな顔したらすぐに解かりますよ」

だ、だって
顔が勝手に///

「クククッ、牧野早く食べないと飛行機の時間、間に合わなくなっちゃうよ」
「あっ、うん///」


ようやく食べ終え、滋さんとこのリムジンで空港に向かった

「そういえば、つくし、最近テレビとか見た?」

ヘッ?
なんで!?
最近は色々忙しくって見てなかったけど…

「滋さん、もしかしてあの記事の事ですか?」
「うん!つくし可愛く映ってたよねぇ~」

はい?
話が全然見えないんですけど…

「なかなかラブラブな感じだったよな」
「類は見たのか?」
「うん、一応」

ちょっと待った!
あたし全くワケ解かんないだけど

「な、なにみんなで話してるの?花沢類も知ってるの?」
「クククッ、最近牧野忙しかったもんね。きっと知らないの、牧野だけかも」

エッ?
ちょっとヤダ、あたしにも教えてよ!

「たしか車に置いてあったはず…あっ、あったよ!はい、つくし!」

滋さんから週刊誌を手渡された
これがなに?
ペラペレ捲ってると…

『花沢物産 御曹司 お忍びデート』

はい?
な、なにコレ…

草津に行った時の写真が載ってる…

花沢類と手を繋いでいるとこ
温泉まんじゅうを食べているとこ
湯畑で見詰め合っているとこ

一体何故???

「たまたま週刊誌の記者が草津に行ってて撮られちゃったみたいだよ」

はぁ~
でもそれにしたって、あ、あたしは一般人なんだよ
普通、顔をボヤボヤってやるか、目のトコに黒い線つけるとかするでしょ

「先輩は、道明寺さんと時に一度マスコミに騒がれてますから仕方ないじゃないですか」

エッ?

「ククッ、牧野また声に出てる」

ウゲッ!
またやっちゃった///

「あ、あまりにビックリして…ハハハッ」
「牧野、学校とかは心配しなくても大丈夫だよ。花沢でマスコミを抑えたから」

はぁ~良かった…

「ありがと、花沢類」
「でも先輩、今日は覚悟しておいた方がいいと思いますよ」
「も、もしかして・・・」
「きっと空港に沢山マスコミが来てるよ♪」

いるいる…
沢山ウヨウヨと…

「牧野なにやってるの?早く降りよ」

ま、待って
心の準備が…

「ほらグズグズしてると、類、飛行機に乗り遅れるぞ」

だって
車の周りに沢山いるんだもん…

「お前最後でいいから、俺らから降りるぞ」
「先輩、一度撮られたら、二度も三度も同じですから」

うわぁ~
花沢類も降りちゃったよ…
あ~もう!
桜子の言うとおり、二度も三度も一緒よね
よし!

花沢類が差し出す手を握り、車を降りた

キャッ!
眩しい…

すっごいフラッシュの嵐…
花沢類に守られるように、マスコミの前を通り過ぎる
はぁ~明日はどんな写真が載るんだろう…

搭乗口の前ではマスコミも配慮してくれたのか、少し遠巻きでカメラを構えていた

「類、あまりムリするんなよ」
「うん、総二郎」
「牧野の事は心配すんな、俺らがちゃんと守ってやるから」
「ありがと、あきら」
「花沢さん、たまには帰って来てくださいね、先輩が寂しがりますから」
「ククッ、三条解った」
「道明寺財閥の事は任せてね!」
「うん、大河原頼りにしてる」

あっ…ダメ
涙が出そう…

「牧野」

花沢類があたしを抱き締めた
ビー玉の目で見つめ、天使の微笑みを浮かべ、唇であたしの涙を拭う

「愛してるよ、牧野」

そう言うと優しくキスをした

「あたしも愛してる…」

もう一度あたしを見つめ、微笑えみキスを落とすと

「じゃ~行って来る」

花沢類はフランスへ旅立った


次の日
想像はしていたけど…
やっぱりマスコミ各社に大きく報道された

でもなんで皆揃って
キスシーンを載せるかな///