Uneasiness⑩-7


うわぁ~
朝からマスコミの人がいるよ
こんなに早くに来ても、誰も来ないと思うんだけど…
だってパーティーは夕方の6時からでしょ

コンコン

ヘッ?
こんな朝早くから誰だろう…
桜子と滋さん?

ガシャ

「つくし~!おはよう」
「ど、どうしたんですか、こんな朝から」
「先輩、おはようございます。荷物、どこに置いたらいいですか?」

に、荷物って?
なに、その大きな箱は???

「先輩?」
「あぁ、え~と…桜子、一体なにが入ってるの?」
「私達のドレスとか靴とかですよ。ここで一緒に準備しますから。先輩、ここの部屋でいいですか?」

何でわざわざここで…

「あっ、うん」
「ねぇ~つくし、朝ごはんまだでしょ?ルームサービス頼も。あたしお腹が空いちゃった」

エッ?
あぁ~まぁ~
あたしもお腹が空いたけど…

「さ、桜子、こんな朝早くから一体…」
「もちろん朝食を食べたら、このホテルでエステですよ。一応、マスコミに見つかるといけないんで他の人の名前で予約してありますから」

パーティーの度にエステね…
ホント贅沢って言うか、庶民のあたしには勿体無いよ
それに他の人の名前って、さすがに桜子だよね

「つくし、類君は何時頃来るの?」
「昨日電話でパーティーの1時間くらい前って言ってたから5時くらいかな」
「婚約披露の日まで時間に追われてるなんて、昔の花沢さんから想像出来ませんね」

プッ!
ホントだよね、なんせ三年寝太郎だもんね

「ハハハッ、桜子、花沢類が聞いたらきっとムッとするよ」



空港では数人しかいなかったけど…

「類様、このままロビーに入って大丈夫ですか?」
「うん、仕方ないでしょ」

バシャ!バシャ!

もうホント眩しい…
あまり飛行機で眠れなかったんだからやめて欲しんだけど

「花沢さん!噂の女性とは一緒じゃないんですか?」
「これからお迎えに行くんですか?」

あのさ、あんた達には関係ないでしょ

「すみません、通して頂けますか?」

SPもホテルの人もいるのに、なかなか進まないけど、女性レポーターの人だけサッと引いてくれた

「もしかして道明寺さんと一緒に来るんですか?」
「三角関係の勝者は道明寺さんって事ですかね?」

ホントいい加減にしてくれない?
なんで司と牧野なの?
ようやく開放されて、牧野が泊っている部屋に行った

「類様、お帰りなさいませ。お時間がございませんので、こちらへ」

ちょっともう、まだ牧野に会ってないんだけど

「加代さん、牧野は?」
「お支度の最中です。後でゆっくり会えますから」

「つくし、類君が来たみたいだよ」

エッ?
ホントに?

「つくし様、まだジッとしてて下さい、フフフッ」
「あっ、はい…すみません///」
「先輩、早く会いたい気持ちも解りますけど、花沢さんも支度してるんじゃないですか?」

そ、そうだよね…
女の人ほどじゃないけど、きちんとしなきゃいけないもんね

はぁ~でも早く終らないかな…
朝からずっとこんなんじゃ、本番までに疲れちゃうよ
滋さんと桜子はパーティーの度に楽しそうだけど…