Uneasiness⑧-2


「先輩…道明寺さん、何かしませんでした?」

さ、桜子!?

「べ、別に何にもしてねぇ~よ///」
「ホントですか、先輩?目が赤いですけど」

桜子
あんたはホント鋭いよね

「な、なんにも…め、目にゴミが入って擦ったからかな」
「そうですか…先輩、目が大きいから両目にゴミが入ちゃったんですかね」
「ハハハッ…そうかも…」

恐れ入ります、桜子…

「ねぇ~つくし、ご飯食べ終わったんだよね。じゃ~下のレストランでケーキ食べに行こうよ♪」

ヘッ?
ケーキって…食べたばっかりでそんな食べれないよ

「先輩、行きましょ」

桜子が珍しいわね…

「う、うん、じゃ~行こうか」
「あっ、おい…」
「じゃ~またね、道明寺!ご馳走様」
「ったくよ…」
「しっかし司、帰国する度に俺らに会おうとしないくせに、牧野にばっかり会いに来て、友達がいのないヤツだな」
「いいだろ、あきら」
「つ~かよ、司…類がいない間にって考えてんじゃねぇ~よな?」
「ばっ、そんな事しねぇ~よ…ただ…なんかあいつといると落ち着くんだよ…」
「「司…」」


「滋さんのケーキ、すっごく美味しそうだよね!ちょっと頂戴♪」
「いいよぉ~つくしのも美味しそうだね♪」
「あたしのも食べてみて!」

ったく二人は…
よくそんな食べれますね
こっちが気分悪くなりそうですよ

「あれ、桜子食べないの?」
「私はこれで十分です。あまり食べると太りますから」

まぁ~食べて
先輩が元気になれば
それでいいですけど…

花沢さんが殆ど帰国出来ない時に
道明寺さんが現れて
それでもし記憶が
戻ったりしたら…

「先輩、さっき本当に道明寺さんとは何もなかったんですか?」
「さ、桜子…なにいきなり…」

キスされた事はさすがに言えないけど
道明寺に言われた事だけ
話した

「もし道明寺さんと二人きりの時に記憶が戻ったりしたらどうするんですか」
「そ、そうだよね…」
「類君が一番心配している事だと思うよ」
「うん、ごめんね…」

滋さん、桜子…
いつも心配かけてホントごめんね

二人の言う通りだよね
道明寺に言われて動揺して、泣き出したから、キスなんかされちゃったんだし…
花沢類、ごめんね

なんかすっごくに花沢類に会いたい…

あれから二人に送ってもらって、花沢類のお父様の部屋へ行った
あたしの我が儘なのに、花沢類と同じ優しい笑顔で

「解った、手配しておくよ」

って言ってくれた



ピンポン!

「あれ、どうしたんですか?」
「はい、類様が車にお忘れになられた書類をお届けに参りました」
「あっ、悪いけど上まで届けてくれる?」
「はい、畏まりました」


ピンポン!ピンポン!

ガチャ

「花沢類、来ちゃった」