「あっ、つくし!金魚すくいやったの?よく取れたね、初めてなんじゃない?」
クククッ、やっぱりホントだったんだ
「もちろん花沢類がね!あたしじゃ、絶対にムリって知ってるでしょ」
「まぁ~ね!ねぇ~つくし、櫓の上で大太鼓叩いてる人って何か男らしくていいよね」
「うん、力強い感じがして、男っぽくっていい!」
ふ~ん、そうなんだ
「なぁ~類、何かムカつかねぇ?」
ホント俺達そっちのけで、櫓の上ばかり見て
「総二郎、この曲頭に入ってる?」
「あぁ、さっきから何べんも流れてっからな。つ~事は、もちろんだよな、類」
「うん」
『きゃ~!!!』
『西門様と花沢様よぉ~!』
なっ…何してるの、二人とも
「ゆ、優紀…」
って、優紀も固まっちゃってる
「つ、つくし…もしかして二人とも大太鼓叩く気なのかな…」
やっぱりそうだよね
襷掛けしてるし、裾はたくしあげてるし…
「完璧に叩くつもりだよね…ホント大丈夫なのかな」
でもいくら花沢類と西門さんでも、初めてお祭りに来て聞いた曲に、太鼓を合わせられる訳ないよね
西門さんったらクールな表情で髪をたくしあげちゃって…なにカッコつけてんのよ
花沢類も太鼓の棒、クルクル回して…ドラムのスティックじゃないんだからさ
まさかこの日の為に練習して来たって事はないだろうし
「で、でもさ、つくし…二人ともまだ太鼓叩いてないけど、カッコいいよね///」
「う、うん///」
ホントすっごく似合ってる
何かいつもの花沢類じゃないみたい///
「なぁ~類、二人とも心配そうに見てるぜ」
ホントだ
クククッ、牧野、金魚落ちそうだよ
「ねぇ~総二郎、俺パンツ見えそうなんだけど」
「足が開かなきゃ叩けねぇ~だろ。床が透明じゃねぇ~んだから我慢しろ」
でも床の隙間から見えそうだけど
まぁ~いいか
ピッ!ピッ!
プルルル
『次の曲が終わったらお願い』
ピッ!
「よし、それじゃ~やるか、類!」
「あい」
「え~皆様、次は特別参加で西門様、花沢様の大太鼓に合わせまして『東京音頭』です!宜しくお願い致します」
『きゃ~!!!』
『花沢様こっち向いてぇ~!』
『西門様~!』
ダダダダダ、ダン!
チャラッチャ~♪
ダ、ダ、ダン、チャカチャッカ
ダ、ダ、ダン…
『きゃ~!ステキ~!!!』
す、すごい…花沢類も西門さんも!
メチャクチャ様になってる!
何でも出来ちゃって、さすがはF4
「つくし、惚れ惚れしちゃうね」
「うん、二人ともすっごくカッコいい!」
ホントこんな男らしい花沢類、見た事がない
フフッ、日頃は汗かく事が嫌いなのに…惚れ直しちゃうよ///
『お二方が大太鼓叩いてるなんで激レアよ!』
『写メ撮らなきゃ!』
ハッ!
そうよ、あたしも…ってヤダ、携帯忘れた
「クスクス、つくし大丈夫だよ!私がもう撮ってあるから後で送るね」
「ありがとう、優紀!でもさ、私達って贅沢だよね。こんなステキな人と普段も一緒にいられるんだからさ」
『もう一曲お願い!!!』
『アンコール!アンコール!』
フフッ、大太鼓にアンコールなんて
でもあたしもまだ見ていたい…かな
ヒュ~…バンバン!
ヒュ~ヒュ~…
バンバン!バンバン!
エッ?
は、花火!
うわぁ~ものすごくキレイ!
「○○小学校のご協力を頂き、西門様、花沢様より花火の打ち上げです!納涼祭りと合わせまして皆様存分にお楽しみ下さい。西門様、花沢様、本日は有難うございました」
ヘッ?
二人が…きゃ!
「牧野、キレイでしょ」
は、花沢類///
キレイだけど…
後ろから…だ、抱きつかなくっても///
「う、うん///で、でもさ、みんな見てるし…ね」
「牧野とこうして花火が見たいんだけど、ダメ?」
も、もう花沢類は///
あたしだってこのまま見たいけど…
で、でもね、もの凄い悲鳴が…
「ククッ、じゃ~」
エッ?
…んん…ん
「おいおい、類、やり過ぎだって」
ホ、ホントだよ、花沢類///
「総二郎だって櫓から下りた途端にしてたでしょ」
エッ?
そうなの?って優紀、顔真っ赤だし
「すっごい騒ぎになっちゃったね、ごめん牧野、クスッ」
なんか謝ってる割に顔が笑ってるんだけど…
「せっかくゆっくり花火が見たかったのによ、これじゃマジやべ~な」
っていうか、お祭りに来た時からずっとこんな状態なんですけど…知らなかったの、西門さん?
「仕方ないね、車の中で見る?」
「「うん!」」
西門さんと花沢類とお祭りなんて、絶対に騒ぎになるのは解ってたけどね
でも花沢類の大太鼓叩いてる激レアも見ちゃったし
フフッ、ますます好きになっっちゃったかな!
さすがはF4
花火まであげちゃうし
ホントもの凄く楽しかった!
来年もまた来れるといいんだけどな
…でもその前に優紀と対策を練らないとね!