Uneasiness⑨-6


あれ!?
この店って…

「花沢類、行きたいトコってこのお店だったの?」
「うん、欲しいものがあるんだ。買うの付き合って」
「う、うん…」

一体何を買うんだろ!?

まぁ~いっか
この前来た時は緊張してあまり見れなかったからね

「いらっしゃいませ、花沢様」

ウォ~!
この前とは全然態度が違うんですけど…
さすがは花沢類だよね

「牧野、色々見ててくれる?すぐ終わるから」
「あっ、うん」

うわぁ~
キレイな指輪がいっぱい
これなんかすっごく大きいけど…
一十百千…一千万!?
ひゃ~
考えらんない

あっ、たしかこっちにピアスがあったよね
フフッ、あったぁ~
花沢類にあげたピアス

あれ?
でもこっちの方が小さいかな
やっぱりそうだ、値段が違うもん
もしかして同じのもうないのかな…

「牧野、何か欲しい物あった?」

あっ、花沢類

「ううん、あたしにはこんな高級品、似合わないから」
「ククッ、そんな事ないよ、牧野」

エッ!?
花沢類…
なにしてるの???

「牧野、こっち来て」

あっ…
このピアス…

「は、花沢類、ピアス…」
「空港で牧野見てピアスしてたから、同じのしたいと思って」

いや…でも
これすっごく高いから…

「お誕生日プレゼントとしてなら貰ってくれるでしょ。お金払っちゃったから、いらないって言われると勿体無いんだけど」

もう、それを言われると…

「じゃ~今回は…ありがと、花沢類」
「ククッ、どう致しまして」

ククッ
牧野、そんなに気に入ったの?
車に乗っても手鏡で見てニヤニヤしちゃって
でもさ…

「ねぇ~牧野、何で3つ穴あけたの?」
「あっ!」

ん?
何してるの?

「あ、あのね、これ…」

あぁ~母さんのピアス

「もしかしていつも持ち歩いてたの?」
「う、うん///花沢類とお母様が見守っていてくれてる気がするから///」

ククッ
牧野、可愛い
あっ、もしかして

「そっちのピアスがしたかった?」

あれ、どうしたの?
急に真っ赤になっちゃって

「いや、あの…そうじゃなくて…あっ、したいのはしたいんだけど///」
「したいんだけど?つけ替えてあげようか、牧野」
「ち、違うの…花沢類とその…一つずつしたいかなぁ~って///」

牧野
どうしちゃったの?
すっごく可愛い事、言っちゃって

「だから3つあけたんだ、ククッ、牧野可愛い」
「なっ///さ、桜子がさ、そうしたらって言ってくれて…ダ、ダメかな///」
「牧野かして」

牧野の3つ目の穴につけてあげて、自分のもつけ替えた

「あ、ありがと、花沢類///」

言葉の代わりに牧野の言う、天使の微笑みで返事を返す

ククッ、また更に真っ赤っか
チュッ!

牧野、俺の方こそありがと
すっごく嬉しいよ

「はい、手鏡。ククッ、見たいでしょ」
「ありがと///うわぁ~花沢類のお母様のピアスって本当にキレイだよねぇ~このピアスを預かった時に、あたしもしたいなって思ったんだ」
「すっごく似合ってるよ、牧野」

ククッ
真っ赤な顔じゃなきゃ、もっと似合うかも

「類様、ご自宅に到着致しました」
「ありがと。牧野、早く入ろ。もうみんな来てるみたいだから」
「あっ、うん///」