心の扉⑤-2


本当にビックリした
まさか花沢類と婚約者の人がこのマンションに入って行くなんて
やっぱり本当に住んでるって事かな
でも確か花沢類の邸って会社からそんなに遠くなかったはずだよね
わざわざマンションになんか住まなくてもいいと思うんだけど…

それともやっぱり新居なのかな
VIP専用のエレベーターに乗ってたし
しかも最上階で…
あっ、もしかして友達とか知り合いが住んでて、ただ遊びに来ただけかも
うん、うん、その可能性だってかなり高い…かな?

ん~あれこれ考えていてもしょうがないか
とにかく調べてみよう…とはいってもどうやって…
やっぱり道明寺にお願いするしかないよね
忙しいだろうから、電話よりメールにしよう

はぁ~
パーティーの事といい、ホント次から次へと
でも別にコソコソする必要はないんだよね
あたしが勝手に花沢類の事が好きなだけで、花沢類に気持ちを伝えた訳じゃないんだから
それに花沢類とは今も昔も変わらず友達なんだし

ピピピッ… ピピピッ…

ゲッ!
ど、道明寺だ
随分早くない!?

『ど、道明寺。忙しいのに変な事お願いしちゃって…ハハハッ、ごめんね』
『類のパーティーが終わったら一緒にNYに帰るぞ』

へっ!?
NYに帰るって…はい?

『あ、あのさ、花沢類の事で電話してくれたんじゃ…』
『もう類はやめろ。んな所に住む必要もねぇだろ』
『…っていう事はやっぱり新居になるのかな』
『かもな。解ったのは類の婚約者名義ってだけだ』

やっぱりそっか…
ホントあたしってツイてないな

『ありがとう、道明寺。こっちが頼み事したのに、ごめん…あたしこれから調べ物があるから。また連絡するね』
『なっ、おい!まだ話が終わって…』

ピッ!

あたし…耐えられるかな
偶然二人に会ってもちゃんと顔が見れるのかな
笑って花沢類と話が出来るかな

本当に花沢類を諦められるのかな