お願い①


「花沢類、お願いがあるんだけど…」

牧野…
上目遣いでそんな顔されちゃ断れないでしょ
まぁ~牧野のお願いなら何でも叶えるけど

「ん?なに牧野」
「あ、あのね…明日なんだけど…あっ、う…んん…ん」

ごめん、話の途中で
牧野、可愛すぎだから

「も、もう///花沢類ったら」
「ククッ、明日なに?」
「あっ、うん///明日ね、土曜日だけど久しぶりにバイトお休みだから…え~と、デ…デ…デ…」

デデデ?
それってなんだろ

「デデデってなに、牧野」
「いや、あの…その…デート・・・したいなぁ~て…ハハハッ…ダメ?」
「デート?」
「は、花沢類、忙しいからムリだよね…ご、ごめん」

なに言ってるの、すっごく嬉しいんだけど

「いいよ」
「ホントに?嬉しい~!ありがと、花沢類」

ククッ、牧野から抱きつくなんて激レア
チュッ!

キンコンカンコン

「あっ!ごめん///授業に行かなきゃ、あ、明日楽しみにしてるね!」

クククッ
牧野、ホント可愛い
でも普通のデートってどういうんだろ
みんながするようなデートがしたいって言ってたけど
総二郎達に聞いてこよ

クククッ、やっぱりいた、
英徳大学カフェに
俺もそうだけど、あんたら授業出るつもりないの?

「よぉ!類」
「牧野との語らいの時間は終了か?」

あきら、余計な事言うと…

「うるせ~ぞ、あきら」

ドン!
ガチャン!

「ゲッ!ったく司、なにやってんだよ。こぼれちまったじゃねぇ~か」

ほらね、あきらが悪いんだよ
まだ司、牧野に未練タラタラなんだからさ
まっいいや、司の事は

「ねぇ~総二郎、デートっていつもどうしてるの?」
「はぁ~?なんだよ、いきなり」
「色んな女とデートばかりしてるからドコ行くんだろうと思ってさ」
「んなの、夜景のキレイなホテルで食事&酒飲んで、そのまま部屋行くだけじゃね」

まったく参考にならない
聞くんじゃなかった

「あきらは?」
「あ?俺は総二郎みたくオープンに出来ないからな、大体スィートに数時間か」

きっとそれって、普通じゃまったくないよね
ホント聞く相手間違えたみたい

「俺様もデートくらいした事があるぜ、フフン!」

そうだっけ?
じゃ~一応聞いてあげるよ、司

「司はドコ行ったの?」
「ま・き・の・と遊園地だな!」

あっ、そういえば、そんな事もあったよね
でも、司のその態度、すっごくムカつくんだけど

「あぁ~庶民デートか!」
「たしか今時ないダブルデートだったよな、ハハハッ!」

クククッ
司、青筋たってる

「ふん!お前らみたいな不健全なデートよりずっといいじゃねぇ~か!」

まぁ~たしかに司の言う通りだよね
そっちの方が牧野っぽいし

牧野、そういうテーマパークみたいなトコに行きたいのかな?
ん~ドコがいいんだろ
牧野と一緒ならドコでもいいんだけど
でも遊園地だけは絶対に行かないけどね