「類だけはお前と付き合った時も油断はならねぇ~って思ってた。記憶を無くしてからも類とお前が一緒にいるとヤケにイライラして…」
「道明寺、花沢類は何も悪くないよ。あたしがいけないんだから」
ふん
納得できねぇ~な
類のヤツ、牧野が苦しんでる時につけ込んで、俺から奪っただけじゃねぇ~か!
「出会った頃は牧野、類の事好きだったよな。でもその後、俺の事を好きになった。だったら今からでも遅くはねぇ~よな?」
どうせ類とは、同情から付き合い始めただけなんだろうからな
「もう無理だよ、道明寺。あたしの気持ちが変わる事はないから」
ホントにごめんね、道明寺…
「なぁ~牧野…」
やだ…そんな悲しそうな顔しないで
道明寺…
「俺は牧野が傍にいてくれたら何もいらないのに…俺にはお前が必要なのに、チャンスさえ与えてくれないのかよ」
「道明寺…」
「昔も今も変わらず牧野、お前を愛してる」
あっ…ダメだよ、道明寺
離して…
「お前の温もりは昔と変わらないんだな、このサラサラなキレイな黒髪も、表情豊かな大きな目も、頬も、そして…この唇も」
エッ!?
あっ…
ん…んん…
道明寺…お願いだから
こんな事しないで…
「昔のままだ」
「道明寺、離して…お願い」
ピンポン!
あっ、きっと花沢類…
い、痛っ!
道明寺!?
ピンポン!ピンポン!
「ねぇ~離して、道明寺」
「………」
「道明寺ってば!」
「このまま類に渡したくねぇ…」
ピンポン!ピンポン!
「もう、とにかく離してよ!」
「「よぉ!」」
ヘッ!?
西門さんと美作さん!
「つくしぃ~♪」
ウゲッ!
く、苦しい…
「し、滋さん!?」
NYから帰って…
「花沢さんがムッとしてますよ、滋さん」
さ、桜子…
みんなあたしを心配して、来てくれたんだね
ありがと
「牧野」
花沢類…やだ
どうしよ、涙が…
「類!俺の前で牧野抱き締めてんじゃねぇ~よ!牧野、お前も類の顔見て何泣いてんだよ」
だって花沢類の顔見たら、何だかホッとして///
「別にいいでしょ、牧野は婚約者なんだし」
「んなの認めてねぇ~からな!」
やっぱり…一度話したくらいじゃ、諦めてくれるとは思ってなかったけど
「まったく司もしつけ~な。とりあえず久々にみんな揃ったんだから飲もうぜ」
「うるせ~ぞ、総二郎!なっ、おい、お前ら何勝手に…」
良かった、みんなが来てくれて
あのままだったら…
「ねぇ~牧野、司に何かされなかった?」
「エッ!?な、何かって…ど、どうして?」
「牧野、動揺してる。ククッ、抱き締めた時、司のコロンの香りがしたから」
きっと大河原も気づいたと思うけど
「あっ…ご、ごめんなさい」
「抱き締められて、キスでもされちゃった?」
ヘッ!?
な、何で解るの///
「あ、あの…え~と…ごめん…」
やっぱりね、司はまったく…
でも次は許さないよ
「牧野、もう司と二人きりでは会わせないから」
「うん…花沢類、ホントごめんね」
あっ…
チュッ!
「ククッ、帰ったら償って貰うからいいよ、牧野」
なっ、もう花沢類ったら///