「司、こっちに座れよ」
「あぁ」
牧野のヤツ、またろくに話しもしねぇ~で、いなくなりやがって
「ねぇ~司、いつになったら牧野の事、諦めてくれるの?」
「あぁ!?なに言ってんだ、類!ぜってぇ~諦めたりしねぇ~からな!」
ホントしつこいよね、司は…
「クククッ、司のお陰で俺と牧野が婚約した事、世間に知られちゃったけど?」
「チッ!うるせ~類!婚約なんて、んなの解消させてやるからな」
「おいおい、司。そんな事したら牧野がどうなるか解るだろ」
ちくしょ~!
作戦が裏目に出て、丸っきり反対の立場になるなんて
身動き取れなくなっちまったじゃねぇ~か
「総二郎、んなの言われなくたって解ってんだよ!」
チッ!
これからどうすりゃ~いいんだよ
「なぁ~司。ここですっぱり身を引くのもいいんじゃないか?見守るのも一つの愛の形だぞ」
あきら、なに三条と同じ事言ってんだ?
「おい!あきら、俺様に昔の類のようにしろって言いてぇ~のか?んな事、俺様が出来っかよ!」
クククッ
たしかに司らしくないけど
「まぁ~司のキャラでは似合ねぇ~けど、仕方ないじゃね?」
「類!なに勝ち誇った顔してんだよ!」
なに、いきなり
俺、そんな顔してないし
「司、八つ当たりしないでくれる?今回の事は司がやった事でしょ」
「うるせぇ~!」
ガチャ
「何、つかさ、また大声出しちゃってさ」
「ホント道明寺はいつも煩いんだから!西門さん、ワイン持って来たよ」
「おぉ、ウゲッ!お前ら、夕食食べたクセに、んな甘いもん食うのかよ。信じられねぇ~な」
「べ、別にいいでしょ!そっちこそ飲み過ぎて明日二日酔いになってもしらないからね」
ん~このケーキ、すっごく美味しい!
花沢邸のシェフさんって、何を作っても美味しいんだよねぇ~♪
プロなんだから、当たり前なのかもしれないけどさ
フフッ
幸せ~♪
「牧野」
「ん、花沢類、なに?」
「牧野が大学卒業したら結婚しよ」
あっ、うん
結婚ね…
ヘッ!?
「エェ~!!!」
「んなの、ぜってぇ~認めねぇ~から…ウグググ」
「司、邪魔すんな」
「総…ウグググ…」
ちょっと待ってよ
そんないきなり言われても
し、しかも
みんなの前で///
あ、あと、え~と
まだ道明寺の事も解決してないし
それから、ん~と…
「牧野、ダメ?」
「あっ、いや…ダ、ダメじゃないけど///ほ、ほら、あの…か、勝手に決めるワケいかないでしょ…」
「牧野次第だと思うけど?俺は牧野の事、愛してるし、ずっと一緒にいたい。誰よりも牧野を幸せにする。もう一度言うよ、牧野。俺と結婚してくれる?」
花沢類…もしかして、わざと道明寺の前で?
そうなら、あたしもきちんと返事をしなきゃいけないよね
花沢類にも
そして道明寺にも…
「花沢類…道明寺が記憶を無くした後も、変わらずあたしの傍にいてくれて、支え見守ってくれて本当にすっごく感謝してる」
「ふん!やっぱり同情…ウグググ…」
「もう、折角いいトコだったのに!西門さん、美作さん、きちんと道明寺さん押さえていて下さい」
フフッ、桜子ったら
「悪かったな、類、牧野。今度は2人がかりで司の事、押さえてっから…あ~その…続けていいぞ」
クククッ、あきら、総二郎
ありがと
司、悪いけど、もう少し我慢してくれる?
もしかすると、司にとっていい話になるかもしれないしね