Uneasiness⑥-6


昨日は高橋さんを待たせちゃったから、今日はあたしが…
フフッ、そうすると、また高橋さんに言われちゃうかな『気遣いは無用』って

キャ~!!!
うそぉ~!!!

エッ?
女の人の悲鳴…
も、もしかして今日は、西門さんか美作さんが…
まったくいつも来る時は目立たないようにって言ってるのに!

エッ…
どうして…ここに?

なんで…
日本にいるの?


「牧野!」
「ど、道明寺・・・」

イヤ~!!!
どうしてぇ~!!!

あ~もう!
ちょっと周り黙ってて
今、頭がパニックなんだから!

「ちょっといいか、話があるんだ」

エッ!?
あっ…ちょっ…と
わぁ~
ゲッ!

な、なんなのよ
いきなり現れたと思ったら、強引に車に乗せて…
ホント俺様なんだから

どうしよう
あたし、高橋さんに連絡しないと…


ん?
あれはたしか道明寺財閥の車
つくしさん…と司様!?

ピ、ピッ
トゥルルル…

『高橋、どうした?』
『はい、つくしさんが道明寺財閥のお車に・・・あれは司様だと思います』
『解った、ありがとう』



「どうしよう…まさか司本人が帰国するなんて考えてなかったから」
「大丈夫だから、大河原落ちつけって!」

あきら君、そんな事言ったって
類君に申し訳なくて…

「滋さん、道明寺さんが帰国したからって今すぐ何かあるワケじゃないんですから」
「しっかし司のヤツ、俺らに連絡もよこさないで帰国しやがって…チッ、携帯も繋がんねぇ~し」
「ニッシー、類君には?」
「類も繋がんねぇ~午前中は会議で出られないらしい。一応、秘書には連絡するように伝えたけど」
「おい、あれ類んとこの車じゃね?」
「あっ!そうそう、いつもつくしを迎えに来てる車だよ」

良かったぁ~
間に合ったかも

「車の外にいる人、たしか運転手の高橋さんですよね?どこかに電話してるみたいですけど…」


キィィ
バン!バン!
バン!バン!

「高橋さん!つくしは?」
「滋お嬢様…皆様」
「牧野はまだですか?」
「いいえ…私が着く直前に司様がどこかへお連れになりました」
「ヤッ…どうしよう」
「先程、花沢社長にはお伝えしております。連れて行かれてすぐ、私の携帯につくしさんから着信がありましたが…何も言わずに切れてしまい、かけ直しても繋がらない状態です」
「ったく、司のヤツ何考えてんだ!」
「とにかく司がどこにいるか調べようぜ」
「あの高橋さん、何かわかりましたら連絡頂けますか?こちらも連絡しますので」
「はい、畏まりました」