Uneasiness⑬-3


「つ~かよ、ホントすげぇ~マスコミの数だよな」

アピールの為だっていっても、さすがは司だよね
普通の芸能人よりマスコミ集めちゃってるよ

「なぁ~類、牧野大丈夫か?もう既にカメラが牧野の事、狙ってるぜ」

う~ん、確かにそうだけど
ただ司を回避すればいいだけだから大丈夫でしょ

「牧野、絶対に俺の傍から離れないで」
「う、うん…花沢類の後ろに隠れてるから…」

ホント大丈夫かな
道明寺が何かしようとしたら、花沢類がきっと守ってくれるよね
滋さんも一緒だし、SPも沢山いると思うし

「おっ、騒がしくなってきたな。もう司、出てくんじゃね?」
「先輩、私も隣にいますから」
「ありがと、桜子」

ホントあんたって、年下には見えないよね
頼りがいがあるよ

「あっ、司…」

ヒャッ!
ま、眩しい…

な、なんで、こっちに向かって半数以上のカメラマンが写真撮ってんのよ

「は、花沢類…」
「牧野、クククッ、そんな心配そうな顔しなくても大丈夫だよ。司がマスコミを使うなら、こっちも…ね!」

エッ!?
なっ…
うわぁ///

ん…んん…

バシャッ!バシャッ!

「おい、類!すっげぇ~眩しいから、そんくらいにしとけよ」
「あい」
「類もやるな、まずは先手って事か」
「クククッ、そんなの当たり前でしょ」

つ~か、花沢類ったら、何いきなりキ、キスしてんのよ///

そんな写真が掲載されたら、恥ずかしくって普通に歩けないじゃない///
まったく、もう…

「牧野、司が来るよ」

エッ!?

ホントだ…って、すっごい人のかたまりが向かって来るんだけど…

「牧野!牧野!」

ウゲッ!
そんな大きな声で、何回も叫ばないでよ
は、恥ずかしいじゃない!

「牧野!」

まったく
こいつら、うぜ~な…
これじゃ、牧野に抱きつくどころか、近寄る事も出来きやしねぇ~

「司のヤツ、なかなか牧野に近づけねぇ~もんだから青筋たってるぜ」

クククッ
司の作戦は失敗って事かな

「花沢類、なんか大丈夫そうだね!大声で名前を呼ばれたのは恥ずかし…」
「牧野、油断しないで」

ヘッ!?

「牧野!会いたかったぜ!」

いやっ…
な、なんで、いきなり人だかりが開けてんの!?

うわぁ!

道明寺がこっちに向かって来る

ど、どうしよう…

ウゲッ!
く、苦しい…

「つくしぃ~会いたかったよぉ~!」

し、滋さん!?

ど、道明寺じゃなくて良かったけど…
く、苦しい…

「おい、滋!なに俺様の計画…いや、俺様の邪魔してんだよ!牧野に抱きつくのは俺様の予定だったのに」
「はぁ~、はぁ~…滋さん、お帰りなさい。あっ、道明寺も」
「牧野、てめぇ~俺様を迎えに来たくせに、なに付け加えたような挨拶してんだよ!」

べ、別にいいじゃない
それにあんたが無理やり来させたんでしょうが!

こんなマスコミがウジャウジャいる所にさ

「司、お帰り」
「おぉ、類か…」
「司、じゃ~またね。牧野、帰ろ」

あぁ!?
今、会ったばかりじゃねぇ~か
なに言ってんだ、類のヤツ

「おい、類!待てよ」
「なに、司?」
「なにって、会ったばかりですぐ帰ろうとすんじゃねぇ~よ!」
「司の言う通り、出迎えはちゃんとしたんだから、もういいでしょ」
「はぁ~?」
「悪いけど司、こんなマスコミが牧野に押し掛けて来る状況を作ったのは司だよ。どんなけ牧野が危険か解るでしょ。それじゃ、明日パーティーでね」