「先輩、随分とラブラブなご登場でしたね。これで完璧に世間で公認の仲になって良かったじゃないですか」
さ、桜子、見てたのね…
「は、花沢類があたしをからかって///」
「そうですか?私はまた先輩が何かして花沢さんがわざとしたように思いましたけど」
ククッ
三条、さすがだね
「べ、別に何にもしてないわよ!ねぇ~花沢類」
牧野は相変わらず鈍感
「何かする度にお仕置きするから別に構わないよ」
「ほら先輩、やっぱり何かしたんじゃないてすか」
そ、そんな事ないわよ…た、多分!?
「よぉ!」
あっ、美作さん
あれ?
何か桜子と…
「ねぇ~2人…何か服装が似てない?って言うかすっごくお似合いなんだけど…」
ククッ、牧野
そこまで鈍感だったの
「先輩に言ってませんでしたっけ?」
エッ!?
「言わなくても解るだろ、普通」
ヘッ!?
「俺ら付き合ってんだよ」
はい!?
そ、そんなの聞いてないし
全然知らなかったよ!
「は、花沢類は知ってたの?」
「牧野くらいでしょ、気がつかないの」
あ、あたしだけ…そういえば、桜子の傍にいつも美作さんがいたような
「おい牧野、なに考え込んでんだよ。また何かしたのか?」
なっ!
西門さんったら
いつもあたしが何かしてるみたいじゃない
「別に何も…ただ美作さんと桜子が付き合ってるって聞いて、そういえばって考えてただけだよ」
「お前、気がつかなかったのか?ハハハッ、さすがは牧野だよ!いろんな面で大変だな、類」
「クククッ、そうだね」
どうしてそこで大変になっちゃうワケ?
ふん!
ちょっと気がつかなかっただけじゃん
「まあ~牧野の鈍感は今に始まったばかりじゃねぇ~からな!おっ、始まるみたいだぜ」
もう、美作さんまで…
「牧野、会場に入ろ」
「あっ、うん」
うわぁ~!
さすがに道明寺財閥だよね
これでもかってくらい、有名人がいっぱい
あっ、道明寺と滋さん
…鉄の女も
鉄の女…道明寺財閥社長
企業人として夫を支え、あらゆる手腕を発揮し、そして自ら社長という立場にいる
これから花沢類を支えていかなくてはいけない立場になるあたしにとって、道明寺社長は学ぶべき人だと思う
母親としてとか、昔された事を抜きにして、企業人として尊敬している
どぶねずみと言われたままじゃなく、いつかは彼女に認められるように頑張りたい
「牧野、どうしたの?手に力が入ってるけど」
あっ、ヤダ…
つい気合いが入っちゃって
「ご、ごめん…痛かった?」
「ククッ、大丈夫だよ。あっ、司だ。司って仕事モードの時と普段とは全然違うんだよね」
うん、本当に…
普段のバカな道明寺からは想像出来ないくらい
え~と、その…カ、カッコいいんだよね///
「牧野、今度は司に見とれちゃった?」
なっ!
「ななな何言ってんのよ、花沢類!そそそんな事あるワケないでしょ。た、ただ、普段とは全然違うなって…は、花沢類もそう思わない?」
ふ~ん
やっぱり見とれてたんだ
牧野はホント解りやすいよね
「今日は牧野、他の人ばかり見て、俺の事は見てくれないの?」
ヒャ///
ビー玉の目で、哀しげな子犬のような顔して見ないで///
「そ、そんな事ないよ…あん、もう!花沢類、大好きだよ///」
ふわぁ~
今度は天使の微笑み///
な、なんかさ
わざとやってるとしか思えないんだけど
「私から皆様にもう一つご報告したい事がございますが…花沢社長、宜しいですか?」
司の母ちゃん、何いきなり父さんに話ふってんの?
父さんも手なんか上げちゃってさ