~Rui~
牧野の手を握り、そのまま地下の駐車場に行き俺の車に乗せた
「類!な、なんて事を!!!」
「それくらいいいじゃん」
「それくらいって…」
「ダメだった?」
「だ、だめ~~~!」
もう牧野うるさい
口を封じるようにキスをする
開きかかった口に、舌をすべらせ、口内をまさぐる
「ウ…ウン…」
牧野の息が漏れる
それでもまた更に牧野の舌に絡ませる
「ハ…ウン…」
牧野も俺に応える
唇をようやく離すと、トロ~ンとした牧野の顔
牧野を抱き締め
「今日はごめんね」
と言うと
「ううん、大丈夫…類、大好きだからね」
ホント可愛い…
しょうがないな
今回はこの辺で許してあげよう
でも今度また変な噂を聞いたら…
~Tsukushi~
「今日も宜しくお願いし…」
ゲゲゲゲッ~~~!
ハッ!
土・日挟んでたから忘れてた…
類とお手て繋いで帰りましたの後だった
覚悟しております…
はい、どうぞ
「何で花沢部長と帰ったの?」
「そ、それは…だ、大学の話?の続き?」
「どこに行ったの?」
「え~と…」
「言えないようなトコなの???」
「い、いいえ!え~と…あ~花沢部長ん家?」
「キャ~~~!花沢部長の部屋?」
「め、滅相もない…リ、リビングです!」
「牧野さん、来てる?」
遠くからお姉さま方の団体が…
はい、はい、
また同じ質問でしょ
どうぞ
「牧野さん!花沢部長の車でキスしてたってホント?」
はい、キスね…
…
キ、キス~~~!
エッ?
ナニ?
ウゲ~~~!
み、見られてた…の?
ハッ!
みんなすっごく目がギラギラしてる…
「い、いいえ~、そ、そんなワケな、ないじゃないですかぁ~」
「でもあの日、花沢部長の車に乗ってたの牧野さんでしょ?」
「の、乗らせて頂いております」
ウワァ!
動揺してま、また日本語が…
「見た人がいるのよ、花沢部長が助手席においかぶさってるの」
ワワワワ…
「そ、それはですね…」
「キスしてたんじゃないの?」
「い、いえ…し、シートベルト、そうシートベルトを着けてもらってたんです…」
はぁ~はぁ~
「そうなんだ」
「そうよね、牧野さんには相場さんがいるものねぇ」
そう言うとお姉さま方は去って言った…
…。
か、回避出来た?
た、助かった?
ん?
でも最後なんか言ってなかったっけ?
類があんな事するから、あれからホント大変で…
重役の方からも散々聞かれたんだから!
類が殆ど会社に来ないお陰で、ようやく平穏な日々に戻ったけど
この事を小耳に挟んだお父様に、夕食の時また聞かれて…
類はすっごく楽しそうだったけど、お父様、お母様には散々笑われて…
「牧野、これに懲りたら変な噂されないようにね」
「変な噂って?」
「ハハハハッ!つくしさんは…クククッ、かなり鈍感なんだね」
「ヘッ?」
「まぁ~あなたったら、つくしさんに失礼よ!フフフッ」
「な、なんの事でしょう?」
「牧野ってホント幸せもんだね…」
ナニ?
あたしって幸せもん?
「でもな~類がそんなにヤキモチやきだとは知らなかったなぁ~」
類がヤキモチ…?
「いいじゃん、別に」
ナニが別になの?
「新しい類を発見だわ!」
っていうか
何を話されているんでしょう?
まったく意味不明なんですけど…
「クククッ!類も大変だな!」
「ホント、未だに解かってないし」
な、なによ!
そんな呆れたような顔で…
「つくしさんらしくていいんじゃないか?」
あたしらしって…?
「そうだけど…」
ナニ納得してるの?
「つくしさん!君はそのままでいいから、クククッ、両立するのは大変だが、頑張るんだよ」
「ヘッ!?ああ、はい…」
「ハハハハッ!類、後もう少しの辛抱だからな」
「解かってるよ…」
「ん」
エッ?
お話、終了ですか?
「フフッ!つくしさん、お茶でも飲みましょう」
「は、はい…」
なんかよく解からないけど…
これからも精一杯頑張ればいいって事かな?