「ククッ、ねぇ~牧野、それで大学卒業したら結婚してくれるの?」
ヘッ!?
あれ?
そういえば、返事してなかったっけ…
そ、そうよ
話の途中で、花沢類がだ、抱きしめるから///
「あの…え~と、うん///で、でもさ、大学卒業したらってちょっと早すぎのような…まだ仕事もしてないしさ」
「司、牧野が結婚するまで諦めないって言ってるし、早くしないとまた牧野がフラフラしそうで不安なんだけど?」
そ、そんな事あるワケないでしょうが!
「類を二度好きになったって事は俺様の事も可能性があるって事だよな、牧野」
「なっ、そ、そんなの絶対ないから!」
「そんな思い切り否定しなくてもよ、後で後悔しても知らねぇ~ぞ!」
な、なに言ってんのよ、道明寺は!
「いつかは花沢さんと結婚するんですから、早くても同じ事ですよ、先輩」
そ、そんな簡単に…桜子ったら
「つ~かよ、早く俺らを解放してくんね?これから司が日本にいるしよ、また俺らが振り回されるの目に見えてんだから少しでも早くしてくんねぇ~と」
まぁ~確かに
みんなには、かなり助けられてるけど…あ~もう!
「解ったわよ。卒業したら結婚する!花沢類、いいよね?」
「ククッ、もちろん」
ピッ!ピッ!
「加代でございます」
「ん、どうしたんだい?もしかして…」
「旦那様のご計画通りお進み下さって大丈夫でございますよ」
「あぁ、解った。ありがとう、加代さん」
司君が邸に来たと報告があったから、どうなるかと思ってたが…
「前田、悪いが道明寺財閥社長と連絡を取りたいんだが」
「はい、畏まりました。少しお時間を頂けますか?あちらは帰国したばかりですので」
「あぁ、頼むよ」
「何とか上手くいったし、とりあえず乾杯でもすっか」
「ふん!あきら、俺様は乾杯なんかしねぇ~ぞ」
「まったくよ…司と大河原の帰国も祝ってだから、ほら、乾杯するぞ」
チッ
仕方ねぇ~な
後、半年か…これからどうすっかな
2、3ヶ月は俺様も日本支社長になっちまったから、忙しくてなかなか自由になれねぇ~し
その後も滋のヤツに邪魔されそうだしな
「司、次はなに企んでるの?クククッ」
ふん、類のヤツ
余裕な顔しやがってよ
「別に企んでなんかねぇ~よ。類こそ油断してると牧野が俺様と寄りを戻すかもしんねぇ~ぞ」
「悪いけどそれは絶対あり得ないから。牧野、俺に惚れてるし」
「あぁ?調子こいてんじゃねぇ~ぞ、類!」
「クククッ、事実でしょ」
「チッ!」
そういえば、司にはきちんと話しておかないとね
「司…司が記憶をなくしている間に牧野と付き合い始めてホント悪かったと思ってる…ごめん」
「なっ、どうしたんだよ、急に」
「司と付き合ってる時もずっと牧野の事が好きだったけど、どうしても自分の気持ちが抑えられなくて、そして今は絶対に牧野を離したくない。必ず幸せにする。牧野を諦めないって言ってる司に認めてもらえるとは思わないけど、一応伝えておくよ、牧野を一生大事にするって」
「ふん!勝手に言ってろ」
まったく類のヤツ…
あ~ちくしょ~!
「社長、お電話が繋がりました」
「あぁ、ありがとう」
やっとか…まぁ~明日の事もあるし、仕方がないか
『忙しいトコ、すまんね』
『いいえ、どうかなさいました?』
『楓さんにはいち早く報告した方がいいと思ったんだが』
『察しはついておりますわ。まずはおめでとうございますかしら?』
『あぁ、そういう事かな』
『式の方はいつですの?もちろん準備はなさっているのでしょう』
『メープルに他の名前で予約してるよ』
『あら、光栄ですわ。最高のおもてなしをさせて頂きます』
『しかし随分と切り替えが早いね、楓さん』
『えぇ、いつまでも恋愛ごときにうつつを抜かしていては困りますからね』
フッ、さすが鉄の女だな
『忙しいのに悪かったね、これから色々と頼むよ』
『えぇ、明日、お会い出来るのを楽しみにしております。では』